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ウィーンのシェアードスペース [アーバンデザイン]

特に変わったことがない道路に見えるかもしれないが、これがshared space、つまり車道、歩道、自転車道などの利用区分が明確でなく、みんなで共有する道路。以前は車道4車線に両側歩道という一般的な構造であったところ、さまざまな検討を経て、最終的には住民投票を行い54%の賛成で可決、実施されたもの。お互いがお互いを配慮することが基本となっている。ゆったりとした空間に、和やかな時間が流れており、空間も実現プロセスも素晴らしいと感じた。

シェアードスペースについては日本語の解説書もあるが、受けた説明によるとだいたい以下のとおり。
・ウィーン中心部では公共交通利用を促進しており、すべての場所から300m以内で公共交通にアクセス(地下鉄、トラム、バス、国鉄)できるようにしている。
・シェアードスペースにすることで、自動車通行量の削減、減速になり、騒音が少なくなり、より歩行者にフレンドリーな街になる。
・原則は駐車禁止だが、荷捌きなどのために可能なエリアも設定されている。
・同時にシェアード自転車や、シェアードカーゴバイク(大きな荷車付き自転車)などが推進され、自動車を使わなくても快適な生活ができるようにモーダルシフトを進めている。実際、ウィーン都心部では近年自動車利用が減り、公共交通利用が大きく増えている。
・自動車レーンがあればドライバーはそこを優先的に通るのが当然の権利として走行するが、シェアードスペースでは常時歩行者や自転車に配慮しなければならず、運転が慎重になるので、事故は増えていない。
・道路に段差はないが、自動車のスペース、歩行者のスペースなどは線で示されている。
・全体的には歩行者スペースが増え、街路の賑わいが増えた
・バスが走るが、バス専用の信号機があり、歩行者に注意を喚起している
・検討過程では多くの議論があり、住民投票でも僅差であったが、今では大半の人たちは非常にハッピーに感じている。

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門司港レトロ地区 [アーバンデザイン]

芝浦工業大学環境システム学科鈴木研究室の夏合宿として、8/7に北九州市の門司港レトロ地区を見学しました。私の前任の中野恒明さん(芝浦工大名誉教授、アプル総合計画代表)が永年都市デザインに関わられた地区です。今回は北九州市門司港レトロ課のご担当者と、洋建築代表でこの地区の整備に地元建築家として関わっておられる城水悦子さんにご案内いただきました。
歴史的建築物の保存と再生には、それを支える経済と運営管理、組織、デザインマネジメントが必要で(メインストリートプログラムの「4つのアプローチ」とほぼ同じ)、この地区では行政と民間が連携しながら、長年かけて取り組み成果を挙げています。学生たちにとっても刺激になったと思います。

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歴史的建築物の保存だけではなく、オープンスペースのデザインも一新された。

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地域の再生につれ、周辺地区にはマンション開発も進む。この黒川紀章設計のタワーは、将来、歴史的建築物になるのか?

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MOJIKOと戯れる我が研究室の学生

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JR門司港駅のレトロ再生も進行中

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豪華列車ななつ星をみんなで見送りました。




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京都四条通 歩きやすい都市デザイン [アーバンデザイン]

京都四条通、2年ほど前に、車線を減らして歩道を拡げ、歩きやすい道づくりを実施したところを見学。土曜日の午後、自動車通行は多いが、渋滞するほどではなさそうだった。歩行者数は中国人観光客を含めて非常に多く、歩道を拡げた意味は十分にあった。歩道空間のデザインも丁寧に、過剰ではなく、しっかりとなされていた。実施までの関係者のご努力は大変なものだっただろうが、行政と地元が本気になってやればできるのだと思わされた。

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四条通沿道の建築物は、壁面線と高さがそろい、建物間の隙間がない。さらに、袖看板がないことからこのように整然とした街並みになる。これをどう評価するかはいろいろな意見があるだろうが、格調の高さは表現されている。写真の手前は「沿道アクセススペース」で、短時間の荷捌きや乗降のために使用できる。

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東京駅丸の内駅前広場 [アーバンデザイン]

東京駅丸の内側にできた、新しい駅前広場を見てきた。整然としていて歴史も感じられ、他にない空間であるが、それだけにちょっとがっかり。もったいない。何が、がっかりか。

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1. アクティビティが単調。ほとんどの人は写真を撮って、後は通り過ぎるだけ。滞在型のアクティビティはほぼゼロ。アクティビティを生み出す施設や空間構成になっていない。

2. 動線とビスタの計画が良くない。JR駅からの出口は北、南の2箇所あるが、いずれも出たところは広場の端で、地下鉄入口などが正面にあり、重たい庇が被さって閉鎖的。

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(丸の内南口を出ると、このようになっており、広場が感じられない)

本来なら「丸の内中央口」をもっと重視して、そこから出ると皇居方面にさっと視界が広がるようにすることもできた。東京の来訪者に対して、素晴らしいおもてなしになったのではないだろうか。もともとの東京駅を歴史的建造物として保存し、外から見せることを重視したから現在のようになったのだろうが、21世紀に駅舎と広場を大改修したのだから、もっと未来志向的な計画でもよかったのではないか。

3. 丸ビル、新丸ビルという商業施設と駅広の間に道路があり、行幸通りの歩行者空間と分断されている。その道路、本当に必要だろうか?必要としても、仕上げは歩行者向けとし、車は通行時間制限を設けることがよかったのではないか?そうすれば、広場と行幸通りがつながり、皇居に向けたシンボル的な軸線になるとともに、広場は商業施設に面するものとなった。少なくとも週末祝日はカーフリーにできないだろうか。

日本を代表する広場になれたのに、広さも機能もやや中途半端な空間になっており、もったいないと感じた。しかしこれからでも改善はできる。まずは広場に座って滞在することを楽しめる、ある程度格調あるカフェなど商業機能を入れて広場の縁をつくること、そして座る環境を快適にする中高木を配置することが考えられる。

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街路計画の現状と方向性(特に郊外住宅地)~書評 [アーバンデザイン]

Michael Southworth と Eran Ben-JosephによるStreet and the Shaping of Towns and Cities(1997 McGrow-Hill)は、主にアメリカの郊外地域を対象とした道路計画方針の推移、それによるコミュニティへの影響、これからのあるべき道路計画などについて述べた本である。

近年のニューアーバニズム計画理念による代表的地区としてケントランズとラグーナウェストが挙げられ、それらと20世紀初頭の路面電車時代に開発されたエルムウッドの街路形状、交差点数、街区数などが比較されているが、結果としてどうなのかはあまり判然としない。

自動車が普及した後の道路計画に関する今日の技術基準は自動車を円滑に通すことを最優先課題としており、それによっていかに多くの土地が浪費され、道路が単一機能化され画一的になったかが指摘されている。それによるメリットもあるが失ったことも多い。(なお、道路の社会的便益と費用については、宇沢弘文が「社会的共通資本」において、より大きな視点から述べている)。

これからの道路計画及び利用の望ましい方向性として、以下が挙げられている。
1. 子どもたちの遊び場、大人たちのレクリエーションの場としての活用を含み、道路の多目的利用を進める。
2. 住民の快適性、安全性向上のために道路空間を計画し、マネジメントする。
3. つながりがよく、面白みのある(住民にとって)歩行者ネットワークをつくる。
4. 沿道住民にとって利便性を確保したアクセスを提供し、交通を円滑化する。ただし通過交通を促進しないようにする。
5. 街路を機能によって区分する。
6. 街路のデザインは地形や歴史的環境に合わせる。
7. 街路面積は必要最小限にする。

これらは、Jane JacobsやAppleyardの論点と共通点が多い。これらは基本的な方向性としてほぼ確立されているのではないか。ではどうしてこれらがなかなか実現されないのか。既存の技術基準がかたくなと言えるまでに変わらない理由を改めて検証し、対応策を講じる必要がある。

これらはアメリカについて述べたものであるが、日本でも共通のことが多い。ただし道路面積や幅員についてはアメリカのほうがかなり大きい。アメリカの郊外住宅地における標準的な幅員は50~60フィート(12.7 - 15.4m)、道路率は最大で50%にも達するが、日本でのそれは6m程度(新規開発地区の地区内街路)である。道路にトラフィック(通過交通)機能だけではなくアクセス(駐停車)機能を持たせるか否かによる影響も大きい。

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今日の典型的な郊外住宅地街路(カリフォルニア、撮影:鈴木俊治)

坂出人工土地 [アーバンデザイン]

香川県坂出市の中心市街地にある坂出人工土地を見学。大高正人設計で1960-80年代に開発された約1haの区域で、1階は店舗、市民ホールと駐車場、2階以上(=人工土地)は市営の集合住宅となっている。
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RC造でメタボリズム、モダニズムの建築思想がよく反映されている。かなり老朽化しており、通路は狭く階段は急でエレベータなし。非常に高密度。住民はいるが空き家も多く高齢化している様子。一部には家庭菜園もある。
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上の写真、右側はコミュニティホールで、その上部に階段状に住宅が載っている。

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2階レベルからみた階段状の住宅。この下にホールがある。

当時としては前衛的な試みだったろうが、今であれば、周囲にいくらか残されている歴史的建築との調和を図った再開発となるのではないか。

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隣地にある伝統的な形態の住宅。

サンフランシスコのパークレット [アーバンデザイン]

5/29-6/4に、久しぶりにサンフランシスコに行ってきました。

これは道路の一部を使ったパークレット parklet です。
ストリートは車や自転車など通過するだけのものではない、コミュニティのパブリックスペースであるべきというのが基本的な考え方になっています。
Parkletとはもともと路上のパーキングだったものを他の用途に貸し出す、使わせるといった意味です。
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整備や運営の概要は次のとおり。

・基本的には歩道をはさんだ向かい側の店舗が主体となって、ここにパークレットをつくりたいと発案する。
・その店は、周辺の店舗など関係者全員の合意を得なければならない。駐車スペースが減るのは困る、商売の邪魔、商売敵になるので反対という人などに対して、全て説得して同意を得る必要がある。
・その合意が得られた時点で、それはコミュニティの合意、コミュニティ発意のプランとなる。このことは必須。その上で市役所に申請する。
・市にもさまざまな基準があり、それに則しているか審査がある。
・基準の範囲で、デザインはコミュニティサイドで行う。
・整備費用は一定額を上限としてコミュニティ(店舗)負担。
・維持管理は100%、発意した店舗が負担。
・そのようにして店舗が負担したものであっても、必ず、誰でも使えるようにしておかなければならない。
・店側は、そのような負担をしても、座席の増加などで売り上げアップが期待できる。
・絵本の本屋がパークレットを作り、そこで本の読み聞かせなどを行い、コミュニティスペースとして活用されている例もある。

これはもうひとつ別のパークレット。左側が誰でも使えるパブリックパークレット、右側の飲食店舗側の椅子テーブルは店舗が用意したものでそこのお客さん専用になっています。このパターンは結構多いです。パークレットの手前は路上コインパーキング。
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これはパークレットではないのだが、やや似た機能を持つもの。サンフランシスコの緑化を進めているFriends of the Urban Forestという組織が、州森林管理局やコミュニティ森林プログラムなどと協働し、地権者も一部負担して整備している。座る場所もある。この向かいにはブルーボトルコーヒーがあります。
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戸塚駅周辺地区公共空間のデザイン [アーバンデザイン]

昨年春まで約4年間にわたり、横浜市戸塚駅周辺区画整理地区の街路、広場、公園など公共施設の基本デザインの一部を担当しました。区画整理地区の地権者を中心に、周辺の商業者なども加わった住民と行政が参加する検討部会を重ねて検討しました。

公共空間及び建物整備についての全体的なテーマとして「旧東海道戸塚宿」があり、そのテーマに沿って街路や広場、構造物などの仕上げ、植樹植栽、座る場所などについて検討し計画案を作成しました。このほどそれらが竣工しました。

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東海道線を渡る「大踏切デッキ」から国道1号に降りる「鉄砲階段」。下から見ると、旧東海道を進み戸塚宿を通って箱根に至り富士山を展望するというシーンを、階段の蹴上げ部分のタイルで表現という意図ですが。。

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かつては開かずの踏切があった道路が踏み切り閉鎖によって交通量が大幅に減少。道路全体を一体的に用いたイベントなども行うことを想定した道路空間。

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大踏切があった場所(道路)を広場的に使えるようにし、土地の記憶を記録した掲示板が設置された。

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踏み切りの下を通るアンダーパス道路の上部に蓋をかけ、そこを広場として利用できるようにした「ふたかけ広場」。入口の階段はバリアフリーに反するようですが、放置自転車防止の対策です。近くにある幼稚園の子どもたちが遊んでくれることを期待。

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鉄砲階段の欄干に設置された銘板。神奈川県内の旧東海道宿場町の名称と浮世絵が掲示されている。

地域の人々に大いに使われる空間になることを期待し、楽しみにしています。





“Design Trust for Public Space” レクチャー [アーバンデザイン]

3月18日、東京大学で行われた “Design Trust for Public Space”の創設者Claire WeiszさんとMark Yoesさんによるレクチャーに参加しました。

以下はその要約メモです。ただし全部ではなく、また聞き取り違いの可能性もあります。
ニューヨークでは高い市民意識やフィランソロピーによって、パブリックスペースを民間主導で作り変え、運営しているところはすばらしいと感じました。

ニューヨークのパブリックスペース形成には3つの段階がある。
1.オルムステッドの時代
 彼はランドスケープアーキテクトであったばかりではなく、NYタイムスのレポータとして赤十字、奴隷、精神病者の住まいの改善等について世論形成に貢献した。
 セントラルパークは芸術的かつ記号論理的な偉大な作品。多くの活動がなされ、人々の平等や健康改善に配慮されている。

2.ロバート・モーゼスの時代
 公共事業はプロジェクト優先であり、公共空間は機械的にどれも同様な機能を持つものと見なされた。
 自動車社会に対応した大規模事業やコネクションが実施された。
 それぞれの公共施設は独立したものであり、相互関連は考慮されなかった。
 公共空間は共用財と見なされ、ユーザーの立場は省みられなかった。
 その時代に造られたものの多くは1993年までになくなった。

3.デザイントラストの時代(1990年代後半以降)
 民間資金によって、よりよい空間作りと運営を行う。
 地域コミュニティが環境改善、緑化などのために働き運営を担う。
 公共空間は「触媒」となる。一番大切なのはお金ではなくビジョンと政策。
 他と同じではなく異なるプロジェクト実施のため、デザイントラストガイドラインを作成、運用。

【コメント】
 小さな事故や衝突は常時発生する。
 自分の他に支持者がいない場合もあるが、それ煮よって得るものも大きい。革新を続けること。
 場所を改めてイメージし直し、よりヒューマンに。
 東京は、道路密度が高く、道路空間をパブリックスペースに転じるための機会を多く持っている。
 ニューヨークをより強くし、靭性を高め、市民にひらめきを与えるガイドラインとした。
 民間で造られたパブリックスペースをどう捉え、変えていくかはチャレンジだ。
 異なる近隣地区を結びつけること。
 想像力と食べ物は大切。
 ブルーウェイ・リバーフロント遊歩道は、近隣のエッジを整備するとともに洪水対策ともなっている。
 教育プロセス、グラフィックの利用が大切。コミュニティが率先して何かしたいと思うように。イラスト的な図面は効果的。
 アメニティ増進が伴えば、地域はインフラ整備を受け入れる。
 毎回異なるデザインプロセスを設計する。
 最初は政府の支援金無く、すべて民間、社会慈善団体に依存。
 問題がありそうな地域の人たちの話を聴くことから始めた。自分たちでプロジェクトを提案することはなかった。
 コミュニケーションが鍵。
 ニューヨークでは意識が高い人が多い。地域に蓄積された知識を活用する。
 発言者の後ろにいる800万市民を代弁。
 ひとつのプロジェクトや現在の常識を超え、最高レベルの仕事をする。
 ニューヨークでは高い防潮堤は認められていない。人々にも政府にも。
 政治的プロセスを取り込んだ実施ガイドラインを。関係行政機関を巻き込む。
 基本はボトムアップアプローチ。

札幌の新しいデザイン 市電駅など [アーバンデザイン]

札幌市電が昨年ループ化され、新しく整備された駅は雪国らしいイメージのデザイン。歩道も広くこの前にケータリングカーやカフェスタンドでもできれば電車待ちの人たちにも利用され、豊かな歩道空間になりそう。冬場はしかたないにしても、多くの人たちが地下通路を使っているので、やはり地上のオープンスペースを大切にし使っていきたいものです。

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地下通路は確かに実用的で快適で、歩行者の大部分は地下を選択。一方滞留型のアクティビティはほとんどみられず、人々は足早に通り過ぎる。
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大通公園から地下通路、商店街への入口も新設され、こちらも雪国らしい明るく清潔感のあるデザインです。雪やその反射光が景観としてうまく活かされています。
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