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Great Urban Places in ASIA [世界のまちかど]

2018.12.21、Great Urban Places in ASIAをWiley Publishing Japanより出版しました。
本書はアジア20都市のsense of placeを180点以上のスケッチ、40点ほどの都市構成図及び建築投影図、文章で表現したものです。画一的な再開発などで失われつつある個性ある街や、庶民の生き生きした暮らしの場であるパブリックスペースを残し活かしていくことの大切さをお伝えできればと思います。

アマゾンで予約販売が始まっており、ご興味あればご覧ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07LBCQ1L8
今のところkindle版のみですが、来月中にはプリント版のお知らせも出る予定です。

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今日アジアの都市の多くで、その都市らしさが失われつつあります。混沌とした活力にあふれたアクティビティが公共空間から排除されつつあります。歴史・文化的価値を持つ建築や、庶民の生活を育んできた住環境が、現代的で世界共通仕様のものに変わりつつあります。人が歩くまちから車が走る都市に変わりつつあります。政府や事業者そして多くの住民も、それが最大の経済的利益と便利さを生むものと考え、受け入れ推進してきました。特に発展途上にある多くのアジアの都市においては、開発圧力はとても大きいものです。

しかし、現代的な開発によって都市のすべてを覆いつくしてしまったら、何が残るのでしょうか。混沌雑然としているがヒューマンスケールで人々の生活や商売、活力があふれ出しているみち、防災面の問題はあるかもしれないがしっとりとした落ち着きのある伝統的路地界隈などは、一度失われて大型ビルやショッピングセンターになってしまったら、二度と取り戻すことはできません。そこで長年生活していた人たちや商売を営んでいた人たちは、まちを離れてしまいます。既に失われたもの、そして失われつつあるものの価値に気づき、それを持つ街を活用しながら保全して、次世代に継承していくべき時代になっているのではないでしょうか。

旧来からのアジアらしい街は、ともすれば「遅れている」、「貧しい」、「汚い」などと評されますが、市民や観光客に大いに支持され、活用されています。各地の歴史、気候風土に基づいた誇るべきものであり、都市の個性的魅力としてアピールし、発展的に継承されるべきものです。特に各地の路地界隈はそのような魅力、特質を備えた、重要な都市空間であり、歴史的・文化的価値が高いものが多いです。本書は、主にそのような魅力を持つアジア各地の都市空間を描写したものです。

ヨーロッパに隣接した西アジアから極東まで数多くの都市があるなかで、経済や文化の中心都市など20地区を歩き、観察しました。これは、魅力あるアジアの都市のごく一部です。それぞれの都市で、最も魅力・にぎわいがあると私が感じた地区については街路・街区図を、さらにその中心部については建築平面投影図を作成し、公共空間の活動とその基盤である空間構成との関係性を読み解くことを試みました。それらの図面はAllan Jacobs 著Great Streetsなどと同様の表現、スケールとし、都市の比較ができるようにしました。結章では魅力的なまちが備えている条件や今後の都心部再開発の方向性について考察し、補足として各地区の街路や交差点密度について得られたデータを整理しました。

皆様方にはまず、アジア各都市の様々なsense of placeをお楽しみいただければと幸いです。そして、近代化、グローバル経済化のなかで失われてしまったものや失われつつあるものの貴重さを思い、次世代に向けて私たちはどのような都市空間を残し、継承し、再生していけばいいのか、いっしょに考えていただければまことにありがたく存じます。

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