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これからの都市プランナーは? NPO日本都市計画家協会シンポジウム [まちづくりイベント]

「これからの時代の都市計画、都市プランナーのすがたは?」
6/17(土)、ワテラスコモンホールで、JSURP日本都市計画家協会主催のシンポジウムを行いました。これからの時代の都市計画とはどのようなものなのか?都市プランナーは何をすればよいのか?多様多彩なCutting-Edge活動をしている、次の4人のプレゼンターに語っていただきました。
 三谷繭子さん Groove Designs代表
 泉山塁威さん 東京大学先端科学技術研究センター助教、ソトノバ編集長
 平松宏城さん 株式会社ヴォンエルフ代表取締役、一般社団法人グリーンビルディングジャパン共同代表理事
 高橋美江さん 絵地図師、散歩屋
私はJSURP理事であり、コーディネーターを務めました。

 都市計画は、本来ワクワクするもののはず。今日のプレゼンター皆さんは、それぞれの立場からワクワクを実現させようとし、自らもワクワクされてます。人の生活に寄り添う目線をお持ちです。理屈を語るだけではなく実践しています。それらはこれからの都市プランナーに必要なことです。そして、わかりやすい言葉で語ることが必要と、改めて感じました。
 その他、シンポジウムを通していくつか考えたことです。
・市民参加、市民主体のまちづくりは理想的だが、そのための資金や参加・管理のルールはどうしたらよいか?
・住民の意思決定のしくみはどのようであるべきか。アメリカのような、住民投票や裁判といった公的な場での意思決定は日本にはなじまないのか?
・資本主義社会で世界を廻るマネーを、経済効率最優先ではない場面に取り込むにはどうしたらよいのか?長期的な街の価値を経済的に計る指標はあるのか?
・「ハレ(非日常)」と「ケ(日常)」があるとして、「ケ」を中心とした、「鼻につかない」デザインはどのようにして行い、その場を運営していけばよいか?

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川越まち歩き [世界のまちかど]

5/27(土)、久しぶりに川越を訪問しました。芝浦工大のSD(Space Design)研究会と環境設計・鈴木研究室の学生7名が参加のまち歩きです。ガイドは、川越生まれ・在住で、川越のまちづくりに関わっており、以前にハーツ環境デザインに勤務していたMさんにお願いしました。
 川越といえば、伝建地区に指定されている明治時代の蔵造りの街並みが有名ですが、そこに近接した地区では大正、昭和のイメージを活かした商店街のまちづくりが進められています。さまざまな課題はあるにせよ、それぞれの地域にあったものを生かし、個性のあるまちづくりを進めているのはすばらしいことです。

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明治時代の蔵造を活かした街並み。国内外の観光客が大幅に増えている。以前から自動車交通が多く、歩きやすいとはいえない状態。生活や商売の場であるため自動車が必要とされているが、交通コントロールが必要と思われる。

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ここはかつてはアーケードのある商店街であったが、後年「大正」をイメージした街並み修景が進められ、ずいぶん定着した感がある。

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ここは昭和の商店街の保全と再生がこれから進められようとしている街路。「普通の昭和」が残っているまちは少なくなった。これもあと数十年したら歴史的地区になるか。

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昭和のまちの一角にある、旧劇場・映画館。再生計画が検討されているとのこと。

金沢パブリックライフ調査 [まちづくりの仕事]

 2017年5月の週末の4日間、金沢市中心部でパブリックスペース・パブリックライフ調査が行われました。今年8月から開催される金沢21世紀美術館の企画展「日々の生活−デザイン
の思考範囲 日本・デンマーク外交樹立150周年記念展」の一部に、パブリックスペースデザインが取り上げられます。その主要な内容として、金沢のパブリックスペースがどのような状況になっているか、そしてそこでどのような活動、すなわちパブリックライフがあるかについて、展示される予定で、そのための実態調査です。
 この企画のきっかけは、美術館のキュレーターがヤン・ゲール&ビアギッテ・スヴァア著「パブリックライフ学入門」を読み、パブリックスペースデザインに興味をもたれたことです。私は同書の翻訳者の一人で、この企画の当初の段階に美術館からご相談を受け、以来準備に関わってきました。調査には地元の金沢工業大学の学生、美術館のボランティア、さらには芝浦工業大学鈴木研究室の学生も参加しました。
 5月20日(土)の調査は広坂地区(香林坊~美術館)、21日(日)は近江町市場付近、竪町ストリート、せせらぎ通りを対象として、延べ約35名が参加しました。同じ地区でも、場所によってさまざまなパブリックスペースがあり、その状況が大きく異なっていることが確認できました。広い空間があっても誰も利用しないところもあれば、座る場所が不足しているところもあります。
 ひととおりの調査は終了し、これからは展示に向けて、集まったデータをどのように生かすかがテーマとなります。さらにはこの展示をきっかけとして、金沢のパブリックスペースをどのように生かしていくか、息の長い取り組みにつながることを期待しています。

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Jane's Walk in 神楽坂 [まちづくりイベント]

5/14(日)、東京・神楽坂でJane's Walk in Kagurazakaが行われました。これは、人間中心、ヒューマンスケール、コミュニティの絆などを重視した都市・コミュニティ論を実践したJane Jacobsの目線でまち歩きをしてまちを点検しようというものです。今年は世界約200の都市で行われました。
 開発、経済、景観、コミュニティという4つのテーマを設け、それぞれのグループに分かれてまち歩き、その後気づいたことなどについての発表を行いました。参加人数は27名で、大学生から高齢者?まで多様なメンバーでした。私は主催者であるNPO法人粋なまちづくり倶楽部副理事長として参加です。
 神楽坂のまちは、数限りないくらい歩き、案内もしていますが、毎回何かの発見、変化の気づきがあり、飽きることがありません。日曜日の午後は神楽坂通りはカーフリー(歩行者天国)になり、人々は思い思いにみちの真ん中をゆっくり歩いています。新宿、渋谷などの大繁華街とも、銀座や表参道などのメインストリートとも、自由が丘とも中目黒とも武蔵小山、東京や世界のどのまちとも違う、神楽坂ならではの場が確かにあります。それはどこから来るのか、何を持って構成されているのか? 大変興味深く奥深いテーマです。

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マレーシアからの留学生 大宮郊外地域ツアー

今年度から、芝浦工業大学環境システム学科(環境設計研究室)教授に着任しました。
芝浦工大大宮キャンパスに、マレーシアから14名の短期訪問学生が来訪中です。大宮からニューシャトルに乗り、郊外地域を案内しました。

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ニューシャトルは新幹線と同じ構造体を利用して地域のために作られたことや、駅前の駐輪システムなどを説明。

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上尾市原市団地の芝浦工大サテライトラボでは、作山教授と研究室メンバーが自作の釜で焼いたピザでお出迎えしてくれました。

神楽坂の路地界隈の変化- 景観の動態的保全

20170330 NPO法人粋なまちづくり倶楽部 174回まちづくり住まいづくり塾 
今あらためて!神楽坂まちづくりシリーズ第3回

「神楽坂の路地界隈における建物更新の動向と特徴-景観の動態的保全と継承に着目して-」
明治大学大学院建築学専攻 熊谷友花さんの修士論文の発表と意見交換

【論文発表】
◆この10年、路地界隈の主な変化
・ 対象地区(神楽坂1-5丁目の神楽坂通り沿道と伝統的路地界隈)における2006-16年の建物更新は計97回であり、うち新築が27件、改修が70件と改修(ほとんどが建築確認不要の小規模改修)が多い。更新は地区内で偏り無くおこっており年代的にも毎年ほぼ同様のペース。
・ 建物間口は3間以下が約30%で、神楽坂通りに面する建物の間口は路地のそれよりも狭い。
・対象地区の道路の80.3%は幅員4m未満。幅員1.8m未満の路地は10年間で25%から16.7%に減少。一方、幅員が4m以上に広がったところはほとんどない。
・ 1階の用途は飲食店が47%であり、10年間で8ポイント増加。
・ 改修事例では「神楽坂らしい」として、事業者自ら黒塀や格子などのデザインを採用している例が多い。また、従来からの吹き付けタイル仕上げなどの利用が多い。
・ 近年の特徴として、大きな開口部を持つものが増加。
・ 新築では高さを抑えて地下を利用するものが出てきている。

◆課題
 新築、改修事例ではそれぞれ神楽坂らしさを表現したファサードが多いが、現行法制度は動態的保全と相反することも多い。地域独自のルール、たとえばセットバックの制限、建築高さについての道路斜線制限の緩和(路地界隈~路地に寄り付いて建てる)などの制度化が求められる。

◆意見交換
・ 神楽坂では「開いている」建築と「閉じている」建築が隣り合って共存しているところがおもしろいのでは。全部開いたら神楽坂ではなくなる。「開いている」と入りやすいが、「閉じている」店は「大人」度がたかい。
・ 神楽坂で、大規模な土地の集約が起こらず、まんべんなく更新が起こっていることは、健全な更新がされていると見てよい。
・ 大きな開口部を持つ店舗・飲食店は近年神楽坂に限らず増加している。
・ 段階的に道路を広げようという2項道路の主旨は、近年の神楽坂ではほとんど実現されていない。制度的な無理が露呈している。3項道路指定がされることは前進だが、それで課題がすべて解決されるわけではない。
・ 高さ制限など地区計画は一定の効果を挙げているようだ。神楽坂のまちづくりルールは、完璧とはいえないが、これまで取り組んできたことの成果が挙がっていると評価する。
・ ファサードの改修が多いが、構造(耐震など)の改善は部分的であり、本質的な問題の先送りでは。あと10年もしたら構造が持たなくなるものが出てくるだろう。新築ではなく改修で建築の強度を上げることは可能だが、建築基準法によらない(抵触しない)大規模改修の方策を検討する必要がある。木造であれば部分的な交換などで対処しやすいが、重量鉄骨やRCでは難しい。
・ やはり地元、住民が積極的にまちづくりに関わることが基本的に大事。
・ 陸前高田では、震災後住民は高台に移転したのに、低地をかさ上げした区画整理地区の大半は住居系の用途指定がされ、商工業系の用途が制限された。さらに準防火地区に指定したため、地元産の木材を使うことも制約される。行政の施策とまちづくりの方向がばらばらである。長い歴史を持ちそれを大切にしようというまちづくり活動がうらやましい。
・ 屋外広告物、看板については、神楽坂通りでは大きく派手なものもあるが、路地界隈では少ない。人の視線の高さ、歩く早さなどが違う。
・ 神楽小路の奥に建設中のゲームセンターは、路地の景観に全く合わないものであり、そのようなものを予防するためにもデザインガイドラインなどを公開することが必要だ。
・ 路地の景観を守ることは権利の制限になる部分もあるが、一方それによって資産価値や商業的な魅力を長期にわたって保全することにもなり、権利者にとっても利益になる。そのことをうまく説明したい。和可菜が休館しているが、神楽坂のあの場所あの雰囲気でしか出来ないビジネスがあり、あの状態で日本料理店や宿泊施設などをやろうという事業者はいるはず。権利者と事業者をうまく結びつけるしくみがあるとよい。
・ 3項道路や街並み形成型地区計画の実現に向けて、3/21に興隆会を開催したところ反対意見が出ず、区もその方向で動き出している。

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スリランカの古都キャンディ [世界のまちかど]

都市計画関係の仕事で、スリランカの古都キャンディを訪問しました。
仏教の聖地仏歯寺があり、夜明け前の礼拝に多くの人が参集します。
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キャンディは世界遺産に指定された都市で、数多くの歴史的建築物がありますが、ファサードが大きな看板に隠されているものも少なくありません。
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人口13万人ですが広域的な中心都市で、非常に活力があり、人も車も大変に多く、にぎわいを見せています。バスは走っている台数も乗っている人も多いです。日本では、人口規模が同程度の地方都市でこれだけ歩行者やバス利用者が多い街はまずないでしょう。
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人の生活が街に滲み出していますが、公共空間でくつろぐのではなく、仕事や生活などに必要なため街を歩いているという感じです。午後1:30過ぎになると下校した多数の生徒たちが道端で迎えを待っています。
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高松市の商店街

 香川県の「舞台は商店街!コンペ事業」の審査員をしており、その報告会があって高松を訪問した。
 高松市の中心部には複数の商店街がある。どれも幅員は10-12m程度と広く、街路全体を覆うアーケードがあり、ネットワークされている。いずれも基本的には歩行者専用だが、自転車の通行は多い。商店街によって、店の種類や客層が異なるが、今でもかなりの数の個店が営業している。これは大きな地域資源である。この多様な個店と広い歩行者空間をいかすことが課題になっている。

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高松市中心部の多様な商店街

 現在ネットショッピングが普及し、今後ともその傾向が高まることが予想される。アメリカではショッピングセンターの集客も低下しており、単にものを買うという目的だけでは人が集まらないことが明らかになりつつある。商店街も、何かを体験して楽しむために人が集まる場にしていかないと、生き残れない時代である。そこに、商店街がまちづくりに取り組む意味がある。また、特に物販店は、必要なものを買う(buying)ではなく、専門的な知識を生かして買い物を楽しむ(shopping)の場にならないと、人が来ないか、経済効率が高いチェーン店に駆逐されてしまう。これまでの狭い視野の商店街振興策ではとても対応できず、住宅、福祉、教育、文化、交通、都市計画などが相乗りしたまちづくりが必要だ。

大阪城大手門 柱の継ぎ手 ほか [世界のまちかど]

昨日出張で大阪に行った際、大阪城を散策してきました。大手門の控え門の門柱は、左右2本とも継ぎ木により補修されています。向かって右側はごく普通の継ぎ手ですが、左側(写真)は一見どのようにして組み合わさっているのかわからない、複雑な継ぎ手となっています。
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下は右側の柱、特に変哲の無い継ぎ手。
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私は今回初めて見たのですが、だいぶ前から話題になっており、X線で解析した結果、その構造が明らかにされています。たとえば次のサイトに詳しく説明されています。
http://galleryimpossible.com/outemontugite.htm

施工は大正12年との記録があります。なぜこのような継ぎ手としたのかは明らかでないですが、この補修に関わった設計者や職人たちの高い技術、心意気やしゃれっ気を感じます。

大阪城の天守閣は、初代の豊臣秀吉が建造したものは大坂夏の陣で徳川氏の攻撃により焼失、2代目は徳川氏により再建されたが落雷による火災で焼失、3代目は昭和6年に大阪市によって鉄骨鉄筋コンクリート造で造られ、その後平成9年の耐震補強を含めた大修理で現在に至ります。現在の天守閣もすでに建造後80年以上経っており、歴代の大阪城天守閣では最も長命で、登録文化財に指定されています。大修理の際、バリアフリー対策のため、ガラスと鉄骨造のエレベータが設けられています。見た感じ違和感がありますが、建設時代の最新技術を取り入れるという点では良かったかもしれません。昭和初期にあわせたクラシックなエレベーターデザインという手もあったかも。
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これは大阪市水道局の大手前配水場。昭和初期のアールデコを感じさせるデザイン。配水施設のため、金網に囲まれて近くに寄れないようになっているのが少々残念。近くには、他にもさまざまな近代建築が残されています。
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これは大手門近くの公衆トイレ。コールテン鋼による自由な造形。
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大阪城公園というと天守閣や石垣が主役として目立ちますが、さまざまな時代の個性的な脇役たちに目を向けてみると面白い発見があります、


金沢市のパブリックスペース調査 [まちづくりの仕事]

金沢は歴史と文化のあるまちで、北陸新幹線開業の効果もあり、観光客が大幅に増えています。まちなかを歩くひとも多いですが、中心市街地の屋外のパブリックスペースがどのようになっているか、使われているかについては、あまり知られていません。とある関係で(いずれ報告したいと思います)、その調査をすることになり、先日予備調査を行いました。

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ここは歩行者天国になっている商店街。若者の通行量がおおいみちです。しかし、このベンチはほとんど使われていません。もちろん冬の季節ということもありますが、他には使われているものもありました。何が問題で、何が出来るのか?

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金沢はバス利用が多い街で、多くの人たちがバス待ちをしています。ベンチもあり、利用されていますが、立っている人も多く、歩行者と交錯しています。より快適なバス待ちスペースにするにはどうしたらよいか?

これらは一部の例で、これから地域の関係者みなさんといっしょに取り組んでいく予定です。


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