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伊香保温泉都市計画 [都市計画]

群馬県の伊香保温泉、365段(実際はさらにある)の石段街の中ほどに「我国温泉都市計画第一号」という石碑が設けられている。これは、現在の都市計画法に基づく都市計画という意味ではないが、温泉を活かしたまちづくりという意味では大変興味深く、画期的といえる。このような、地域資源を活かし振興につながる計画こそ本来の都市計画と言うべきだろう。

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以下、「渋川伊香保温泉観光協会ホームページ」より要約。

「天正4年(1576年)、郷土であった7氏が湯元から現在地に集落を移し、伊香保の石段街を作った。湯元から温泉を引き、石段を作り、中央に湯桶を伏せ左右に調整、区画された屋敷に湯を分けるという日本初の温泉リゾート都市計画であった。
 昭和30年代、大型バスの団体旅行客の来訪が増え、その対応のため、境沢地区の町有地を民間に開放して新温泉街を建設造成する計画が立てられた。この土地は希望者に分譲する形を取ったので、異業種からの旅館参入が増加した。こうした取り組みは温泉地としては最初であり、旅館経営を希望する人が多くなったため、昭和39年には抽選で旅館経営の許可が出されることとなり、これは「大伊香保計画」と呼ばれた。」

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富岡製糸場と絹産業遺産群

 8月9日、富岡製糸場を見学。世界遺産登録の際、申請資料の一部の英訳作業をお手伝いしたことがあり、登録後は初訪問。国宝でもあり製糸場のシンボルともなっている木骨レンガ造の置繭所などの建築群はもとより、さまざまな機械類や家屋、教育、自然環境など、地域の人々と自然が一体となって絹産業を育て支えたことがすばらしいと感じられた。
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東置繭所 外観と内部

 養蚕の研究や人材育成を行った高山社跡。かつてここが日本の養蚕研究、教育の中心であった。1階に囲炉裏があり、その真上の床には開口部があり2階の蚕棚の温度調整ができる。さらに2階屋根には排気口が設けられ、建物全体として換気ができるようになっている。

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 この近くに、同様な養蚕農家と思われる建物があり、建築的には高山社跡が特別なものではないと思われた。周囲は山地だがゴルフ場開発もされている。すぐ近くには清流が流れており、そこで川遊びをしている親子がいたので、川に入ってみた。気持ちよい!

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金沢パブリックライフ展 [まちづくりイベント]

 8月5日(土)から11月5日(日)まで、金沢21世紀美術館で日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念展「日々の生活 気づきのしるし Everyday Life - Signs of Awareness」が開かれます。その一部にPublic Life展があります。デンマークのヤン・ゲールらが取り組んできたパブリックライフ調査とパブリックスペースデザインの概要を紹介するとともに、金沢におけるパブリックライフ調査結果を展示で紹介しています。私は昨年秋、最初の段階から企画、調査、展示資料作成などに参画する機会をいただき、最終的な設営やプレオープンイベントなどに参加してきました。「パブリックライフ学入門」の翻訳をしたこと(4人の共訳)がきっかけです。
 調査は金沢工業大学、21世紀美術館ボランティアに、芝浦工業大学鈴木研究室の学生2名も参加し、延べ50名ほどが参加し、5月の週末4日間に行いました。対象エリアは、市民と観光客両方の歩行者の活動が比較的多く見られると予想された金沢市中心部の広坂、せせらぎ通り、たてまちストリート沿道の3地区です。調査内容は、歩行者数、滞留数と行動種別、滞留時間です。
 パブリックスペース、パブリックライフが美術館の企画展示となり、複数の大学と美術館のコラボで調査ができたことは画期的です。今回の調査は限られた回数、地区であり、これを持ってパブリックライフがわかったとはいえませんが、少なくともいくつかの発見がありました。この取り組みをはじめの一歩として、これから金沢のパブリックスペース、ライフが豊かになっていくことを大いに期待し、これからも金沢の方々と一緒に取り組めればと思います。
 このパブリックライフ展示は、美術館の無料公開パブリックスペースにあり、金沢に行く機会があればぜひご覧ください!

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神楽坂祭り&カーフリー

 7月26日から29日までの4日間、第46回神楽坂祭りが行われました。最初の2日間はほおずき市、地元名店の露店市、NPO粋なまちづくり倶楽部による浴衣でコンシェルジェなどが行われ、後半2日間は阿波踊り大会です。以前から、阿波踊り大会のときは自動車通行止めとされましたが、今年から前半2日間も通行止めとなりました。露店は歩道と車道の境界部に設けられるのですが、以前から歩道の人込みが大変なレベルで、特にメイン会場の毘沙門天前あたりは身動きがとりにくいほどの状態になり、祭りの主催者である商店会からは車両通行止めを警察に要請していたのですが、4日間連続ということに対して難色が示され実現しませんでした。しかしあまりに混雑して歩行者と自動車の接触事故などの危険があり、歩行者にもドライバーにも不適切な状態であったことから、ようやく実現しました。

 予想では、車道が歩行者に開放されるので、混雑は幾分緩和されるのではと思いましたが、実際は予想を大きく上回る人出で、毘沙門天前の歩道の状況は変わらず、車道も人であふれ、歩車道の境界にある縁石には多くの人たちが座っていました。その多くの人たちは露店などで購入した食べ物、飲み物を楽しんでいました。人は食べ物・飲み物を楽しめ座れそうな場所があれば、あまり快適ではない条件でも座ることを確認しました。これもパブリックライフですが、しかしあまりの混雑も考えもので、混み過ぎていて回避した人も相当いたようです。

 NPOの浴衣でまちあるきも、受付を設けた毘沙門天境内付近があまりの混雑のため、ゆっくりまち歩きを楽しむという雰囲気ではなく、お客さんはかえって少ない状況でした。車の通行止めは今年初めての試みで、露店の配置などは、車道と歩道の行き来をしやすくするなど、今後改善の余地があると考えられます。

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毘沙門天前 歩道側

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毘沙門天近く 車道側 カーフリー

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歩道と車道の間の縁石に座り込むひとびと

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路地に椅子テーブルを出す店も


高松の四国村

7/2(日)、高松出張の合間に四国村に行ってみた。民間の施設で高松市の郊外、屋島の傾斜地にあり、主に江戸時代から明治時代にかけての四国の民家や作業小屋、構造物などが移築された屋外博物館。安藤忠雄設計のギャラリーもある。それぞれ興味深い。

写真は南予の茶室「遊庵」で、街道を行くお遍路さんらの休息所だった。ちょっとした板の間があり座れるのだが、これを見てネパールの街にある「パティ」を思いだした。古代、ヒンドゥー僧侶たちをもてなし、あるいは休憩するために使われた小施設だったもので、今でも都市の縁側のような機能を持っている。都市のなかで、誰もがちょっと座って休めるスペースは、今も昔も必要とされている。
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また、斜面を流れる水が、とても上手に演出されている。現代的な演出ではなく、自然の地形に沿い、人々の生活のなかで水が取り入れられ生かされていた様子が感じられる。人々は自然の摂理を活かし、必要なものをつくっていた。それらは知恵に満ちており今見ても感動的である。
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こちらは砂糖しめ小屋と呼ばれ、サトウキビを搾った場所。円筒形に円錐屋根という、日本の伝統的建築には珍しい形態。
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都市環境から考えるこれからのまちづくり 新刊

 7月上旬に、森北出版から「都市環境から考えるこれからのまちづくり」が刊行されます。
 早稲田大学名誉教授で、私の恩師でもある尾島俊雄先生が監修的なお立場となり、尾島研究室卒業者を中心に17名が「都市環境学教材編集委員会」を組織し、分担して執筆したものです。
安心・安全、健康・健全、効率的・低炭素、快適、コミュニティなどがキーワードとなっており、私は「センスオブプレイスの保全と継承」として、主に神楽坂について1章分を担当しました。
 この本には前作「都市環境学」があり(私は執筆していません)、そちらは環境工学の教科書という意味合いが強いものでしたが、今回は、都市環境づくりについて多様化する社会的ニーズに対応したものになっていると思います。一方、17の著者とテーマがあるため内容が多岐にわたり、まとまり感はやや薄くなっています。テーマごとにはそれぞれの専門家が書いて充実したものなので、大学でも活用していければと思います。

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これからの都市プランナーは? NPO日本都市計画家協会シンポジウム [まちづくりイベント]

「これからの時代の都市計画、都市プランナーのすがたは?」
6/17(土)、ワテラスコモンホールで、JSURP日本都市計画家協会主催のシンポジウムを行いました。これからの時代の都市計画とはどのようなものなのか?都市プランナーは何をすればよいのか?多様多彩なCutting-Edge活動をしている、次の4人のプレゼンターに語っていただきました。
 三谷繭子さん Groove Designs代表
 泉山塁威さん 東京大学先端科学技術研究センター助教、ソトノバ編集長
 平松宏城さん 株式会社ヴォンエルフ代表取締役、一般社団法人グリーンビルディングジャパン共同代表理事
 高橋美江さん 絵地図師、散歩屋
私はJSURP理事であり、コーディネーターを務めました。

 都市計画は、本来ワクワクするもののはず。今日のプレゼンター皆さんは、それぞれの立場からワクワクを実現させようとし、自らもワクワクされてます。人の生活に寄り添う目線をお持ちです。理屈を語るだけではなく実践しています。それらはこれからの都市プランナーに必要なことです。そして、わかりやすい言葉で語ることが必要と、改めて感じました。
 その他、シンポジウムを通していくつか考えたことです。
・市民参加、市民主体のまちづくりは理想的だが、そのための資金や参加・管理のルールはどうしたらよいか?
・住民の意思決定のしくみはどのようであるべきか。アメリカのような、住民投票や裁判といった公的な場での意思決定は日本にはなじまないのか?
・資本主義社会で世界を廻るマネーを、経済効率最優先ではない場面に取り込むにはどうしたらよいのか?長期的な街の価値を経済的に計る指標はあるのか?
・「ハレ(非日常)」と「ケ(日常)」があるとして、「ケ」を中心とした、「鼻につかない」デザインはどのようにして行い、その場を運営していけばよいか?

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川越まち歩き [世界のまちかど]

5/27(土)、久しぶりに川越を訪問しました。芝浦工大のSD(Space Design)研究会と環境設計・鈴木研究室の学生7名が参加のまち歩きです。ガイドは、川越生まれ・在住で、川越のまちづくりに関わっており、以前にハーツ環境デザインに勤務していたMさんにお願いしました。
 川越といえば、伝建地区に指定されている明治時代の蔵造りの街並みが有名ですが、そこに近接した地区では大正、昭和のイメージを活かした商店街のまちづくりが進められています。さまざまな課題はあるにせよ、それぞれの地域にあったものを生かし、個性のあるまちづくりを進めているのはすばらしいことです。

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明治時代の蔵造を活かした街並み。国内外の観光客が大幅に増えている。以前から自動車交通が多く、歩きやすいとはいえない状態。生活や商売の場であるため自動車が必要とされているが、交通コントロールが必要と思われる。

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ここはかつてはアーケードのある商店街であったが、後年「大正」をイメージした街並み修景が進められ、ずいぶん定着した感がある。

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ここは昭和の商店街の保全と再生がこれから進められようとしている街路。「普通の昭和」が残っているまちは少なくなった。これもあと数十年したら歴史的地区になるか。

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昭和のまちの一角にある、旧劇場・映画館。再生計画が検討されているとのこと。

金沢パブリックライフ調査 [まちづくりの仕事]

 2017年5月の週末の4日間、金沢市中心部でパブリックスペース・パブリックライフ調査が行われました。今年8月から開催される金沢21世紀美術館の企画展「日々の生活−デザイン
の思考範囲 日本・デンマーク外交樹立150周年記念展」の一部に、パブリックスペースデザインが取り上げられます。その主要な内容として、金沢のパブリックスペースがどのような状況になっているか、そしてそこでどのような活動、すなわちパブリックライフがあるかについて、展示される予定で、そのための実態調査です。
 この企画のきっかけは、美術館のキュレーターがヤン・ゲール&ビアギッテ・スヴァア著「パブリックライフ学入門」を読み、パブリックスペースデザインに興味をもたれたことです。私は同書の翻訳者の一人で、この企画の当初の段階に美術館からご相談を受け、以来準備に関わってきました。調査には地元の金沢工業大学の学生、美術館のボランティア、さらには芝浦工業大学鈴木研究室の学生も参加しました。
 5月20日(土)の調査は広坂地区(香林坊~美術館)、21日(日)は近江町市場付近、竪町ストリート、せせらぎ通りを対象として、延べ約35名が参加しました。同じ地区でも、場所によってさまざまなパブリックスペースがあり、その状況が大きく異なっていることが確認できました。広い空間があっても誰も利用しないところもあれば、座る場所が不足しているところもあります。
 ひととおりの調査は終了し、これからは展示に向けて、集まったデータをどのように生かすかがテーマとなります。さらにはこの展示をきっかけとして、金沢のパブリックスペースをどのように生かしていくか、息の長い取り組みにつながることを期待しています。

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Jane's Walk in 神楽坂 [まちづくりイベント]

5/14(日)、東京・神楽坂でJane's Walk in Kagurazakaが行われました。これは、人間中心、ヒューマンスケール、コミュニティの絆などを重視した都市・コミュニティ論を実践したJane Jacobsの目線でまち歩きをしてまちを点検しようというものです。今年は世界約200の都市で行われました。
 開発、経済、景観、コミュニティという4つのテーマを設け、それぞれのグループに分かれてまち歩き、その後気づいたことなどについての発表を行いました。参加人数は27名で、大学生から高齢者?まで多様なメンバーでした。私は主催者であるNPO法人粋なまちづくり倶楽部副理事長として参加です。
 神楽坂のまちは、数限りないくらい歩き、案内もしていますが、毎回何かの発見、変化の気づきがあり、飽きることがありません。日曜日の午後は神楽坂通りはカーフリー(歩行者天国)になり、人々は思い思いにみちの真ん中をゆっくり歩いています。新宿、渋谷などの大繁華街とも、銀座や表参道などのメインストリートとも、自由が丘とも中目黒とも武蔵小山、東京や世界のどのまちとも違う、神楽坂ならではの場が確かにあります。それはどこから来るのか、何を持って構成されているのか? 大変興味深く奥深いテーマです。

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